現代においては色を言葉で表現するとき、おおよそ以下のような手段が使われているはずである。
もちろんこれ以外にも表色系はいくつか存在する。これが数百年も昔の日本であれば、恐らくは自然言語で色を表現していたはずであるが、その実態はどのようなものであるのか、興味のある読者はきっと多いことだろう。
この興味を満足させる展示が神奈川県立金沢文庫(金沢文庫は、もともとは鎌倉時代に創設された図書館だそう)で催されていると聞き、訪れてみた。展示は5月12日までらしいので、見たい人はお早めに。筆者はこの連休中は風邪で寝込んでいて観覧は絶望的かと思っていたが、どうにか快復することができたのが良かった。
展示の内容は色々と面白かった。現代で言うところのデザインガイドラインのような文書とか、見ていて本当に体が震えた。「このような目的では、この色を使いなさい」的な文書は数百年前の日本で既に作られていたのである。ちなみに、色の名前は今の日本語と似たようなものだった。
それで、中でも面白いと思ったのは、当時の会計帳簿である。会計帳簿で染料の材料を取引しているところから当時の着色を推測している流れとか、本当に興味深い。
詳しく知りたい人は、どうぞ現地でご観覧を。5月12日まで(大事なことは二度言うスタイル)