日経にこんな記事 悩めるミクシィ、笠原社長の誤算と覚悟 :日本経済新聞 が掲載されたことを発端として、ネット上の色んなところで「mixiは○○がダメだ」とか「mixiの○○は優れてるんだから発展させようぜ」とか意見が飛び交っています。
僕もここで一言。
ユーザの分断化
現在のmixi仕様がどうなっているのかよく知りませんが、mixiがガラケーの対応を本格化させた頃(2007-2008年くらい?)の話です。
mixi内のリンク(コミュニティだったり人だったりニュースだったり)のURLを日記などに貼付けると、
- そのURLがPC向けのとき、ガラケー利用者にとっては非常に見辛い
- そのURLが携帯向けのとき、PC利用者には「携帯で見てね☆」というようなエラーページが表示される
という状況でした。
せっかく同じ情報を共有しようと思っても、投稿者が「普通に」投稿した情報は、自分と同じプラットフォームの利用者にしか伝わらないのです。
もちろん、ある一定の手間隙をかければ、自分が利用していない方のURLを知ることもできますが、それは非常に面倒臭く、コミュニケーションに要するコストは高くなったのでした。
このURLの件以外にも、PC中心のユーザと携帯中心のユーザとを分断させてしまうような仕様が、色々見られたものです。
ゲームの存在
僕の友人の中にも、mixiゲームにハマってしまい、一切のコミュニケーションを取らなくなった人というのが何名か居られます。彼らはやがてゲームにも飽き、それと同時にmixiにログインしなくなりました。
この体験からの推測ですが、ゲームという存在も、「ゲームを熱心にプレイする層」と「そうでない層」とに分断させる結果を導いたのではないかと思います。
Knowledge Base としてのコミュニティ
コミュニティのスレに書き込まれた情報は他の多くのサイト同様に玉石混合の様相を呈している訳ですが、この「玉」の情報がmixiの外から見えないというところで、大変残念な気持ちになります。例えば、スレに書かれた有用な技術情報はGoogleの検索にはヒットしません。
こういう情報が検索にヒットするようになり、その投稿者が賞賛されるような形になっていけば、もっと活発に利用できるだろうにな、と思います。
#でも、こういう使い方は Stack Overflow のようなサイトに任せてしまった方が良い、という話もありますね。
mixiの利用価値
色々と問題を抱えるmixiですが、利用価値はまだまだあります。
数年前に別の場所(たぶんmixi内の日記)でも似た発言をしていますが、 マヨネーズ大嫌い! のような性質を持つコミュニティの存在は、非常に大きな価値があります。
どのような性質かと言うと
- 書き込まれる情報そのものに高い価値がある点
- リアルな友人との情報交換には、ほとんど価値が無い点
- FacebookのGroupではどうしても友人が中心となるため運用が難しい。
- 同じ情報を交換したいという人の数は少なく、友人の中にそういう人が居る可能性が低い。
- 「この店の製品は安全です!」といった虚偽の情報を書き込まれると皆が大変困るため、2chのような匿名の掲示板でのコミュニティ運用が不可能である点(mixiは「ある程度」の実名性を持っている)。
- 最新の情報に敏感であることができる点(スレに書き込みがあればmixiのトップ画面に情報が出る。RSSでも代用可能だけど)
というところです。やはりmixiは手放す事ができません。もっとも、僕は現在海外に居るため、これらの情報の恩恵にあずかることはできないのですが(笑)。日本に帰ることがあれば、きっとお世話になることでしょう。