Sibeliusと言えば楽譜作成ソフトの一つである。有力な競合製品としてはFinaleが挙げられる。筆者もこれまで3年間ほどFinaleを利用してきたが、いくつかの理由からSibeliusへの移行を決意した。その理由とは
- 移調楽器の音符を入力する際に鳴る音がその楽譜を「実音読み」したときの音であり、非常に混乱させられる。(記符音読みした音を鳴らす機能が搭載される見込みも無い)
- レイアウト調整が非常に面倒臭い。
- 楽章分けやコーダのある楽譜を作るのが大変。
- 一つのパートを複数の移調楽器で演奏される可能性がある場合(例:トランペットのパート譜をC管用とB♭管用に用意する場合)、パート譜を複数作るにはスコア上の五線も追加しなければならない。もちろん五線譜上から重複したパートを消すこともできるが、後から楽譜を修正する際の労力がかかる。
こういった理由からSibeliusを導入することにしたのだが、このとき、英語の学習を兼ねて英語版をインストールすることにした。新しいGUIに慣れるのと同時に英語の勉強もしなければならず大変ではあるが、きっと良い勉強になるはずだ。
ここでは、Sibelius(英語版)で使われる音楽用語表現と、日本における一般的な音楽用語表現とを対比させていきたい。
記事としてアウトプットしたいという気持ちよりも、自分自身の備忘録として書いている感じで書き始めたので「flat」や「sharp」等の明らかなもの(日本における音楽用語表現が英語と同じであるものの多く)は書いていない。
英語表現 | 日本語表現 | 備考 |
---|---|---|
system | 組段 | 「組段」はFinale用語かもしれない。ある時点における全ての五線をひっくるめたもの。 |
stave | 五線/譜表 | |
bar | 小節 | |
barline | 小節線 | |
pickup | アフタクト/弱起 | アフタクトはドイツ語っぽい。 |
notehead | 符頭 | 音符のおたまじゃくしの頭(丸)にあたる部分。 |
stem | 符尾 | 音符のおたまじゃくしの尻尾(縦棒)にあたる部分。 |
beam | 連桁 | 「連桁」はFinale用語かもしれない。連符をつなぐ線のこと。 |
brace | 中カッコ「{」 | 複数のstaveを連結させるために使う。各systemの左端に描かれるやつ。 |
bracket | 角カッコ「[」 | 複数のstaveを連結させるために使う。各systemの左端に描かれるやつ。この英単語は英国と米国とで意味が異なるらしい。英国だと丸カッコ「(」を意味するのだとか。 |
clef | 音部記号 | へ音記号(bass clef)とかト音記号(treble clef)とか。 |
line | 線 | クレッシェンド「<」やデクレッシェンド「>」の図形表記、スラーなどをひっくるめた総称。 |
tuplets | 連符 | 3連符とか。3連符は「triplets」、5連符は「quintuplets」など、数詞+「plets」で「n連符」という意味になる。 |
note value | 音価 | 音の長さ。 |
time signature | 拍子記号 | 4分の4拍子、などの記号。 |
key signature | 調号 | 各staveの先頭に描かれるやつ。シャープ(#)が3個くらい置いてあったら A Major 、など。 |
segno | セーニョ |
他にもいろいろあると思うので、後日追記or記事へのリンクを貼っていきたい。