ここ数週間、かなり力を入れてソプラノ(E♭ Soprano Cornet)を吹いてきました。まあ、今日実際にステージで吹いてきたのですが。ここまで本格的に吹くのはおおよそ7年振りでした。
なかなか吹く機会が少ない楽器ですので、ここで記念カキコしておきます。ソプラノ体験記。
脳内キーの変換
僕はやっぱり普段B♭管の楽器ばかりを演奏するので脳内キーもB♭です。ソプラノのようなE♭の楽器を演奏するには
- 楽譜をヘ音記号inCのものとして無理矢理読む
- 脳内キーをE♭に変える
のいずれかの手法が必要で、僕は基本的に後者を採用してきました。若い頃(?)は何も考えずにソプラノを握るだけですっとE♭脳に移行できたのに対し、ここ数週間は少し「考える」時間を必要としました。その時間は恐らく数百ミリ秒とかそれくらいの時間なのですが、楽器を構えてさっと吹くためにはかなりキツいオーバーヘッドです。
某先輩?は、ソプラノに特殊な匂いのするバルブオイルを使用していて「この匂いを嗅ぐと頭がE♭になるんだ」という話をされていましたが、こういう意味での修行をすると幸せになれるのかもしれません。
頭痛との戦い
ソプラノと言うだけの事はあって、それなりの高音を吹く必要があります。若い頃は肩に力を入れ過ぎていたせいか肩こりが酷く、演奏には激しい頭痛を伴いましたが、今回はそれはありませんでした。長年?の「脱力して吹く」という修行の成果が出て来たということでしょうか。
響く高音
そんな訳で久し振りにホールでソプラノを吹いた訳ですが、ホール中に高音が響き渡るあの感触、すごい爽快感があります。そりゃあクセになる人も居るよなーと改めて思いました。
ビッグバンドでハイノートを吹くのとはまた違った趣です。
最近のソプラノ事情
僕の手元にあるソプラノは2001年に購入したYamahaのプロモデルのもので。現在は廃盤となっています。3番管にのみトリガー機構を装備している、今では珍しい構成です。現在ソプラノを製造している主要メーカーのサイトを見ても、トリガー無しのものばかりです。やはりソプラノに関しては各社とも「楽器の軽さ」を追求していってるようですね。まあ、実際にソプラノを吹いていると1番管の抜き差しを頻繁に使ってるので、1番管のトリガーというのがあれば非常に魅力的です。
Yamahaのソプラノ
Studentモデルには1番管のリングが無いんですね。なるほど。
Bessonのソプラノ
ここを見る限りでは、ベッソンはソプラノをもう製造していない?!ように見えますね。どうなんでしょう。