職業プログラマの休日出勤

職業プログラマによる日曜自宅プログラミングや思考実験の成果たち。リアル休日出勤が発生すると更新が滞りがちになる。記事の内容は個人の意見であり、所属している(いた)組織の意見ではない。

「暗号解読」を読んだ

昨年、オススメの本を紹介しあう会(ビブリオバトル)が会社で開催されたのだが、その会に同僚氏が持ち込んだ「暗号解読」という本がとても興味深かったので、買って読んだ。

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

手元の本は平成25年に15刷と書いてあるので、かなりのロングセラーなのだろう。恥ずかしながら自分は同僚氏に紹介されるまで知らなかった。

暗号解読。
身近なところでは、シェル芸人の皆さんによる暗号解読騒ぎなどが記憶に新しい。
【こわい】唐突に暗号解読を始めるシェル芸人達 - Togetterまとめ

日頃、SSL/TLS を喋るサーバを構築したり管理したり、アプリケーションが取り扱うデータの安全性をどのように確保するのか?といったことに頭を使ったりなど、暗号のことを考えない日は無いと言っていいほどだ。
簡単な暗号なら有限量の努力で解読できる。そういう自信もあった。
しかし、実際に自分の手を動かして、あるいは自分で解読用のプログラムを書いて暗号解読を試みたことはあるかと言われると、ほとんど無い。

この「暗号解読」は少々古い(2000年前後に書かれた本だ)が、古典的な暗号や第二次世界大戦、そしてRSAや量子暗号に至るまで、時代をたどりながら取り上げて行く。簡単なものについては解読するための手法も実践的なものが紹介されている。
また、ただ単に技術的な解説にとどまらず、その暗号の発明や解読に至る人間の動きも紹介されていて没入感が高い。
読むにあたって、全部理解しようとするとなかなか難しいものはあるかもしれないが、話を追う分には、前提知識は特に要らないだろう。きっと。
皆さんも読んでみては。

追記@2017/03/19 01:10頃

そういえば、ちょっと前に「セキュリティフォント」という いかがわしい 製品が話題になっていた。
security.srad.jp
この「セキュリティフォント」の仕組みは、単純な換字式暗号。「暗号解読」の上巻の、かなり最初の方で解読法が解説されてしまう代物だ。
「セキュリティフォント」には情報を守る効果がほとんど無い(ただしゼロではない)ということはすぐにわかることではあるが、この本を読んでいれば、単純な換字がどれだけ危険であるか身を以て知ることができるだろう。

忙しさから遠ざかれ

数ヶ月前、近所のスーパーが閉店した。
閉店の2ヶ月前くらいから、忙しくてそのスーパーには買い物に行けてなかった。忙しさから解放されて「さぁ買い物に行こう」と思ってスーパーに行ってみたら真っ暗、だった。
「あぁ、俺が買い物をしなかったせいで経営不振に…」という気持ちはあって、すごい無力感に襲われた。(実際には、住民の一人が買い物できなかった程度ではスーパーは潰れないだろう。)

話は変わっておおよそ10年前のこと。外的要因によって精神を病んでしまった友人が居て、MSN MessengerMicrosoftさんが運営していたチャット)で話を聞いたりアドバイスしたりしてたんだけども、自分の仕事が忙しくなってなかなか返事を返せなくなって、しばらくしたら死亡していた、ということがあった。自分が返事を返すことができていたら助かっていたかもしれないという思いはあって、やはり無念だった。

人の死とスーパーの閉店とを同列に並べるのは変な話ではあるが、「自分の忙しさのせいで助かったはずのものが助からなかった」という思いを抱いたという点ではこの2つの出来事は全く同じだ。



…という話や思考があったことを、ここ最近の忙しさを振り返っていて思い出した。
断言しよう。忙しくしていることは「悪」である。自分の生活の中から、重要度の低いものはどんどん削ぎ落としていくべきだ。


自分自身の忙しさを測る(≒数値化する)手法は、睡眠時間の統計を取るというのが最も一般的だろうけれども、もしかしたら、自分で気付かないうちに家事を放棄して睡眠時間を確保しているかもしれない。
そうなったときでも、自分の忙しさを測るにはどのようにしていれば良いのだろうか?
例えば「近所のスーパーの特売情報を10秒以内に思い起こすことができなかったらアウト」といった基準は持っていても良いのかもしれない。

今日の教訓

近所のスーパーの閉店に気付かないのは相当ヤバイ。

第27回 #シェル芸 勉強会 参加記録

2週間も前の話ですが、シェル芸勉強会の大阪サテライトに参加してきました。
この記事は、その思い出話です。

リンク集
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勉強会ウィーク

1週間で7回も、同業の皆さんとの勉強会に参加するという珍事が発生したのでメモ。

参加したもの

感想

  • 大変だったけども、いずれも勉強になったのは確か。
  • 定時帰りできることの証明になった。
  • 仕事に関わりのあるテーマのものには極力参加しようとした結果、いつのまにか上記のような予定が組まれていた。
  • さすがに、全部のブログ記事を書くほどの時間は無い。

Apple ID を変えた

Apple ID と言えばメールアドレスです。iCloud やら何やらにログインするときは、メールアドレス+パスワードにて遂行することになります。二要素認証を有効化している場合はもう一つの要素も必要ですが、メールアドレスが必要であることに変わりはありません。
メールアドレスと言えば、何らかの事情で変わることがあるものです。
数年前までは、ISPや携帯電話会社の乗り換えなどによってメールアドレスが変わることが多かったでしょう。迷惑メールに悩まされた結果として変更する必要に迫られるというケースも耳にしたことがあります。ここ数年では gmail などの利用が一般的になり、これらの要因によるメールアドレス変更は減りました。
減ったとは言いつつも、もちろんゼロにはなりませんし、筆者も Apple ID として使用しているメールアドレスを廃止したい状況になったので、Apple ID の変更(すなわちメールアドレスの変更)の手続きを取りました。

予想通り、すんなりとは行かなかったので記録に残しておきたいと思います。

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