職業プログラマの休日出勤

職業プログラマによる日曜自宅プログラミングや思考実験の成果たち。リアル休日出勤が発生すると更新が滞りがちになる。記事の内容は個人の意見であり、所属している(いた)組織の意見ではない。

三井住友カードからの脱出先の検討メモ

月曜の朝から、とっっっても重いニュースが流れてきました。
www.nikkei.com
www.itmedia.co.jp
www.smbc.co.jp


自分の購買情報や財務情報にさほど価値があるとは思っていませんが、CCCのような姿勢の企業の利益獲得に協力する形になるのは、まっぴら御免です。
という訳で、Vポイントの付与等の対象となっている三井住友カードを解約して他のカードに乗り換えることを真面目に検討しています。

私は三井住友銀行にも口座がありますが、ここではVポイントへの「おまとめ」の設定を私は実施していないので、今回のSMBCによる発表の各種資料をざっと見る限りにおいては、三井住友銀行の口座を急いで閉鎖する必要は無さそうです。それでもいつまで安全なのかは不明なのと、そもそもCCCとの提携(しかもopt-in方式ではなさそう)を真面目に検討している経営陣が居る会社のサービスを利用するのは…😰という話もありますので、脱出先を検討しておく価値は大いにあると言えましょう。

www.smbc-card.com
そういえば、8月からは年収証明書類の登録キャンペーンをやってるそうですが、これもVポイントの情報と一緒にCCCに渡るんですかね?🤔

更新履歴

※2022/10/07 未明に更新をしました。「脱出先の候補」の表や、そこから出た脚注にコメントやブコメで頂戴した情報(の一部)を反映したのと、末尾に「追記@2022/10/07未明」の章を追記しました。

私と三井住友カード

三井住友カードのクレカは、私が人生の中で最初に持つことになったクレカです。2005年、働き始めた当時の企業の給与振込口座が三井住友銀行であり、口座開設時の勧めに従い、キャッシュカードとクレカが一体になったカードを持つことになりました。大した金額の決済はしませんでしたが、クレカしか使えない商品等を購入する際、大いにお世話になりました。
2021年、三井住友カードはナンバーレスのカードを市場に投入しました。私は当然それに飛びつき、クレカ決済の大部分を三井住友カードに移したのでした。

大きな信頼を寄せていた三井住友カードでしたが、問題が無かった訳ではありません。効果が無い上に視覚障害者対応を無に帰す「パズル認証」を導入して今も廃止していませんし、スマートフォンのアプリには広告のプッシュ通知*1を送ってきます。それでも、他の部分で機能やサービスが優れているからこそ、この1年半ほど、大いにお世話になりました。

三井住友カードに期待していた機能

これは*2完全に私の主観ですが、以下の機能やサービスに期待をしていました。

  • ナンバーレス
  • クレカ決済時のスマフォアプリへのプッシュ通知
  • VISAタッチ決済への対応
  • 広告のプッシュ通知を実施しないこと(これは残念ながら私の観測下では実現しませんでしたが)
  • 強固な経営基盤による、安定した運営(これは今回の提携により脆くも崩れ去りました)

いつまでに三井住友カードを解約するのが良いのか?

三井住友フィナンシャルグループが出した今朝の資料によれば、2022年末までに資本・業務提携の契約を締結することを目指しているようです。
業務提携契約を締結したその日にVポイントの情報の第三者提供先にCCCとの合弁会社を加えるとは考えにくいですが、無いとも言えません。
具体的なデッドラインを見出すことは難しいですが、年内には移転先のカードの利用を始め、できれば年内に解約するのが良いのだろうと考えています。

脱出先の候補

脱出先となるクレジットカードには、やはり前述のような要件を求めたいところです。

  • ナンバーレス(以下「NL」と言う)
  • クレカ決済時のスマフォアプリへのプッシュ通知
  • VISAタッチ決済への対応
  • 広告のプッシュ通知を実施しないこと
  • 強固な経営基盤による、安定した運営(これは優先度を下げざるを得ません)

あとは、宗教上の理由*3JCBのカードを作ることはできないのと、まぁやっぱり加盟店の多さからVisaかMasterで作りたい、といったところです。
雑にそれっぽいカードを検索した結果を、ここにまとめておきます。
この調査は、疲れ果てた私が怒りの感情を原動力として実施したものであって、正確性については「あやしい」ものであるとお考え下さい。ご覧になられている皆さんがカードを選択するにあたっては、ご自身できちんと調べて下さい。誤りや、本記事公開後の変更などございましたらコメント等でお知らせ下さい。

issuer 親会社等 商品名 ブランド タッチ決済 年会費 NL push通知 広告push
エポスカード 丸井 エポスカード ✅Visa 無料 ⚠️(裏面に印字) *4 不明*5
楽天カード 楽天 楽天カード ✅Visa, Master, etc 無料 ⚠️*6 ⚠️(メール通知) ⚠️(不明だけど期待はしてない)
クレディセゾン 昔は西武系列? SAISON CARD Digital ✅Visa, Master, etc 無料 ⚠️*7 不明
三菱UFJニコス MUFG 三菱UFJカード ✅Visa, Master, etc 条件付き無料 ⚠️(裏面に印字) ⚠️*8 不明
ライフカード アイフル ライフカード ✅Visa, Master, etc *9 無料 ✅(たぶん) ⚠️(不明) 不明
三井住友トラストクラブ ⚠️三井住友トラストグループ*10 TRUST CLUB エリートカード ✅Visa ⚠️*11 3,300円 ✅(たぶん) 不明 不明
ポケットカード Wikipediaの記事参照 P-oneカード ✅Visa, Master, etc ✅(Visaのみ) 無料 ⚠️(裏面に印字) 不明


どれにしよう?

こうやって比較している項目では、クレディセゾンのDigitalのカードが最も優秀であるように見える一方で、私の行動圏内にセゾンカードで有利になる商店やサービス業が1つも無いのです。決済金額が大きくない私にとってはポイント等の差も微々たるものにしかならないので、その意味ではセゾンカードで問題無いと言えます。
あとは各社のWebサイトや申込フォーム、そしてスマートフォンアプリの実装の良さを評価してから決めようかなと思います。広告pushに関しては、契約するまで何もわからんというのが地獄ですね。これは三井住友カードさんに植え付けられたトラウマとも言えますが。。

おまけ:もうちょっと先の問題:法人の銀行口座をどうするか?

個人の銀行口座は優秀な競合がいっぱい居るので脱出先に困ることは無いと言えましょう。問題は法人の銀行口座です。
実際に目の当たりにしたことのある方は経理職の皆さんか経営者の皆さんくらいでしょうけれども、法人向けのネットバンキングはショボい例が散見されるのです。みずほ銀行は言及する必要は無いでしょうし、三菱UFJ銀行新規お申し込み時に選択したOSでのみご利用可能です。*12とまで言ってしまうような状況です。どんな設計や実装をしているのやら。そんな中で三井住友銀行の法人ネットバンキングはいくつかの問題はあるものの「比較的まとも」と称されるものになっており、大変お世話になっております。
そして、法人の口座を作るのって面接審査があることも多くてコストかかりますし、そもそも簡単に審査に通るとは限らないのです。はぁ、、どうしよう。。。。

追記@2022/10/07未明

ブコメ等で頂戴した疑問への回答や、それらを見て思ったことなどの追記です。

まずは「他にも似た企業がたくさんあるのに、なぜCCCだけ目の敵にするの?」という趣旨の問いに対して。ブコメのVorspielさんのコメントブコメのnekopunch222さんのコメント等が的確に状況を表現なさっていますので、ぜひ読んで頂きたいです。私としては「改善の気配が見られない」点と「それまでCCCと無関係でいれたところにCCCが乗り込んでくる」点も理由として挙げたいところです。改善の気配については、Pマーク返上事件がCCCの企業としての姿勢を最も如実に表したものだと思っています。乗り込んでくる件について、例えば楽天も信頼ならない企業だと私は思っていますが、楽天は使いたくなければ使わなくて済みます。Amazonだって同様です。AWSと無関係に人生を送るのはもう難しいでしょうけどね😂 仮にVポイントを楽天ポイントに統合するというニュースが出ていたとしたら、ここまで激しくはないものの反発はしたでしょう。DポイントやPayPay等も同様です。
ちなみに、もしも今回の三井住友銀行による発表が「統合して新しいポイントサービスを作る」ではなくて「opt-in方式で希望者のみ新しいポイントサービスに移行できる」だったとしたら、「三井住友銀行ダセぇな」程度のコメントをするだけでとどまり、解約意欲がここまで高まることは無かったでしょう。

コメントの中には、私が「CCCに情報収集されることを嫌っている」と思い込んでる方も多そうです。まぁ間違いではないのですが、それは三井住友カードを解約したいと思う主たる要因ではありません。私の考えを最も綺麗に(?)表現した言葉は記事中の「CCCのような姿勢の企業の利益獲得に協力する形になるのは、まっぴら御免です。」です。

「脱出先の候補」の中に楽天カードがあるのはなぜか?という疑問に対して。書く前から私の中では「楽天に移行することは無い」と決まっていますが、NLという重要な機能要件の一つを「見た感じ満たしていそう」なカードは貴重でしたので、他のカードとの比較のためにもあえて候補として挙げました。これは誤解を招く表現だったかもしれません。ほんの少しだけ申し訳なく思ってはいますが、比較資料としては価値はあると思っていますので、消さずに残しておきます😉

「まだ具体的な仕様は決まってないのに、もう三井住友カード解約なんて、早すぎない?」という問いに対して。それはそうなのですが、出資割合がCCC6割となると、CCCとの合弁会社への第三者提供について過去に遡及して同意していたものと見做す、なんて運用をすることも想像に難くないところです。脱出するなら早い方が良いと思いました。そしてブコメのamakanataさんのコメントを見てハッとしたのが、カードを最後に利用してからその引き落としが完了するまでにはタイムラグがあるのです。こうなると、すぐにでもカードの利用を止めなければ…と焦ります。

「KyashやRevolut」について。Revolutの仕組みについてはほとんど知らないのでKyashに似た仕組みだと想定した上での話ですが、私はこれらの決済手段を重要な決済では使いたくないと思っています。情報システムとしての可用性を考えたとき、直列につながっているシステムは構成要素が少ない方が可用性が高いはずです。重要ではない決済(決済がエラーになっても大した被害を受けないもの)についてはとても便利だろうと思っていますけれどもね。あとは二重課金問題が少し怖いのと、Kyashに関しては仕様がコロコロ変わってた時期が数年前にあって私が解約したレベルだったので、やはりこわいかなー、などと。。

今回の追記の最後に、現時点での最有力候補はエポスカードです。完全なNLではない(裏面の番号記載)というデメリットが気になるところですが、ブコメの birds9328 さんのコメントで言及されている、裏面のカード番号が見えにくい仕組みというのに興味があるのと、それまで最有力候補だったセゾンカードのログイン画面にパズル認証があって萎えた、という要因があります。

以上、2022/10/07 未明の追記でした。

*1:いわゆる「ローカル通知」である可能性はあります。また、私が最後に通知を見たのは数ヶ月前であり、その後は通知を止めているため続いているかどうか不明です。

*2:これだけでなく、この記事の大部分も。

*3:仕事上の過去のトラブルによるもの。理不尽な理由で加盟店契約を拒絶された。他のブランドの審査はあっさり通ったECサイトだったのに。

*4:※2022/10/07未明に追記:当初「たぶん」としておりましたが、ブコメの h1roto さんによれば、利用のpush通知はきちんと来るそうです。情報ありがとうございました!

*5:※2022/10/07未明に追記:当初は「不明」に分類しておりました。コメントで教えて下さった ぱぴぷぺ さんによれば広告push無さそうですが、ブコメで教えて下さった sea_chicken_rice さんによれば有りそうです。設定とかによるのかな?やはりこれは契約しないといけないパターンか…。。コメント等ありがとうございました!

*6:※2022/10/07未明に追記:当初は「たぶん」に分類しておりましたが、どうやら裏面印字があるそうです。コメントで教えて下さった 楽天カードマン さんや、ブコメで教えて下さった and_hyphen さん、ありがとうございました!

*7:※2022/10/07未明に追記:当初は✅にしておりましたが、ブコメの thaim さんによれば、利用のpush通知の品質はあまり良くなさそうな雰囲気ですね。情報ありがとうございます!

*8:お支払日やお支払方法変更期限等はプッシュ通知してくれるらしいが、利用については怪しい。

*9:https://www.lifecard.co.jp/info/190716.html

*10:資本関係があることで不安はあるが、Vポイントとは無関係っぽいので一応大丈夫なのかな、などと楽観的に見ている ※2022/10/07未明に追記:三井住友トラストグループと三井住友フィナンシャルグループとの直接の資本関係は無いそうです。コメントで教えて下さった wata88 さん、ありがとうございました!

*11:説明は無いけどアイコンは有る

*12:https://corporate.bk.mufg.jp/biz/servicein/kankyou.html