「今使っている携帯はもうすぐ使えなくなるから、早く機種変更してね〜」というDMがauから届いた。特別な値引きもあるという言葉に乗せられ、新年早々機種変更した。これまでずっと三洋電機製のものを利用してきたので、今回も三洋ブランドの機種である「SA002」を選択した。
(注)三洋の携帯電話事業は売却されているので、実際はその売却先である京セラによる製品である。
プレスリリースらしきもの ⇒ http://www.kyocera.co.jp/sa/
そうして機種変更した訳であるが、使い始めておよそ二週間が経過し、いろいろと使い勝手もわかってきたので、ここで感じた長所と短所をまとめておく。
え?何故こんな記事を書くのかって?
そりゃあもちろん、将来、UI設計などする時のお手本とアンチパターン(反面教師)を脳みそに植え付けるために決まっている!
評価の前提
- 比較対象は、筆者がこれまで使用していた W42SA である。この機種が2005年の製品であることには要注意。
- 評価は筆者の主観によるものである。
◎:文句なしに素晴らしい要素。異論は認めない。
- 文章を打つ際、数字を打ち込むと「○時○分」や「○月○日」といった表現が変換候補に登場する。よく使う表現であるにも関わらず、まともに打ち込むのは大変。この作業を簡略化した意義は非常に大きい。
- 「クイックメニュー」の内容などをカスタマイズできる。よく使う機能には素早くアクセスできる。
- 画面はキレイ。
- 防水設計。
○:良い要素。
- ロックの解除の動作がめちゃくちゃ速い。これまで使用していた機種では暗証番号の入力後1秒以上かかっていたが、このSA002は一瞬。
- 「フェイク着信」機能。着信があったように見せかける(音が鳴る、LEDが光る、など)ことができる。ただ、マナーモード時には音は出さないで欲しいなぁ。説明書によると不審者(尾行者など)から身を守る手段として使うことを想定して開発した機能みたいだけど、ビジネスの場面でも利用するためにはマナーモードに従って欲しいところ。
△:良い要素と思われるが、その利点を享受するためには「慣れ」が必要な要素。
- スライド式。これまでずっと折り畳み式携帯でお世話になってきた人間にとっては、慣れるまでは非常に辛い。
- センターキー(?)。慣れれば指を動かさずとも軽く力を加えるだけで思い通りの操作が可能!…になるのだろう。
×:ダメダメな要素。
- pageup / pagedown のための独立したボタンが存在しない。説明書には掲載されていないものの、一応、センターキー(?)を左に入れると pageup、右に入れると pagedown の動作をする。しかし、これらの操作が別の意味を持つ機能(例:アドレス帳)では pageup / pagedown の操作が不可能。
iPhoneのような柔軟なスクロール機構を備えない端末では、pageup / pagedown の機能ってめちゃくちゃ重要だと思うのだが…。携帯キャリア各社は、pageup / pagedown の不十分な実装が、パケット通信料などの収入に悪影響を与えていることに気付いて欲しい。
- SDカードの抜き差しを行うためには、電源を切り、電池パックを外さなければならない。恐らくSDカードにアクセスしている時に抜き差しした人が「データ消えたじゃねえかゴルァ」とでも叫んだのだろう。説明書などで十分にアナウンスできるんだから、わざわざ情弱に合わせて使いにくい構造にしなくても良いのに。。
- テレビ(ワンセグ)の機能がついている。こんな使わない機能のためにアンテナが場所を取るというのは納得が行かない。もしや、SDカードのスロットが電池パック裏に設置されたのは、このアンテナを設置するためなのか?!
- 「クイックメニュー」の表示が非常に遅い。全然クイックじゃないよ。。機能自体が便利なものであるだけに残念。
- 俗に言う「デコメ」の素材が大量にデータフォルダに入っている。データフォルダからこれらの素材を全て消去しようとすると、5分以上かかった。
- おさいふケータイ(?)の機能が搭載されている。購入後即時にロックをかけた。(ロックをかけることができる点は評価できる)もしや、いくつかの動作が遅いのは、この機能のせいではなかろうか?(CPU時間の一部を、非接触ICの待ち受けに消費している?と推測)
- 「じぶん銀行」のアプリが搭載されている。消せば良いだけの話だけど、迷惑電話で悪名高い「じぶん銀行」ですぜ。まあ、これは端末の開発元の責任ではないか。
- 別売りの充電スタンドに載せている間は、スライドさせた状態(テンキー操作できる状態)にはできない。何故こんな設計を…
おしまい。