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職業プログラマの休日出勤

職業プログラマによる日曜自宅プログラミングや思考実験の成果たち。リアル休日出勤が発生すると更新が滞りがちになる。記事の内容は個人の意見であり、所属している(いた)組織の意見ではない。

12チャンネル

無線LANでハマったのでメモ。

無線LANがどうしてもつながらないから助けてくれ」と救援依頼を頂いたので、調査と措置を取ることになりました。

環境(登場人物)

  • Cisc○社製 SOHO市場向け無線LAN機能つきルータ
  • 某S社製 少し古めのAndroid端末(2.3.6)
  • 某A社製 最新のiPh○ne(6.0.1)

症状

  • 一部のS社製端末で当該の無線LANを探そうとしても、無線LANの一覧に表示されない(他のネットワークは見える)。
  • 同機種の別の端末では、見えるものもある。
  • iPh○neやPCなどからは百発百中で見える。

最初にこの症状を聞いたときに疑ったのは次のような原因です。

  1. 測定している環境によるもの(電波の届きにくい場所で観測している)
  2. IEEE 802.11b/gのみ対応の機器を 802.11nネットワークに繋ごうとしている(後でよく考えたら、この場合は無線LANの一覧には表示されるような気もする)

ところが現地で調査してみると、無線LANの電波は部屋中に十分行き渡っており、当該のAndroid端末は IEEE 802.11b/g/n 対応の端末でした。

困り果てた僕は、自分のネットワーク知識のあやふやさから、猛烈に焦りました。

Macで調査

数年前であれば、iPhone向けアプリの中に無線LANの状況を調査するためのものもありましたが、それらはPrivateAPIコールを理由にAppStoreから駆逐されてしまいましたので、手軽に無線LANの状況を調べられるツールは現在はありません。
となると、Macで調査することになります。
いろいろなアプリが世の中には存在するようですが、迷ったときはOS標準のものに限りますよね。そこで登場するのが「Wi-Fi Diagnostics.app」。Mountain Lion の場合は /System/Library/CoreServices の中に置いてあります。Finderで見る時は「Go」メニューの「Go to Folder...」を使うと良いですね。(日本語版だと「移動」とか、そんなメニュー名だった気がする)

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Wi-Fi Diagnosticsで無線LANの状況を知るには

このツールを起動すると、レポートを作成するためのダイアログが出てきますが、この内容はとりあえず無視しといて、「View」メニューから「Wi-Fi Scan」を選択します。
すると、無線LANの一覧が表示され、そこからはプロトコルの種類や電波強度などの有益な情報が並んでいます。

問題の無線LANを調査

このツールで問題の無線LANを調べてみると、

  • IEEE 802.11 n のみでの運用
  • 12チャンネル
  • 電波強度は問題無し

という状態でした。
ここでやっと気付いたのですが、今回のトラブルの原因は、チャンネルとして12を採用していたことでした。

チャンネル、どこからどこまで?

よく使われるWifiIEEE 802.11b/g/n)の規格としては、チャンネルは1から14まで定義されていますが、一般的に使われるのは1から11までです。
このことは僕も感覚的に知っていたのですが、なぜ12から14が使われないのかは知りませんでした。
英語版WikiPediaによれば、12から14チャンネルは北米での利用が法律で制限されている、とのことです。
この状況では、北米に輸出「され得る」製品は12から14チャンネルが殺されてても仕方が無いなあ、という思うところになります。
今回のトラブルで接続できなかった端末は12から14チャンネルに対応していなかったようです。

なぜ同機種の中で、12チャンネルに接続できる個体がある?

この話は推測の域を出ませんが、

  • 11チャンネルと12チャンネルでは周波数が重複している部分がある
  • 端末に搭載されている無線LAN処理用のチップに個体差があって、規格上は11チャンネルまでであっても12チャンネルに接続できるチップがある

のいずれかor両方により、接続できる個体が発生したのではないかな、と考えています。

今後調べたいこと

近年ではほとんどの端末が「IEEE 802.11 b/g/n対応」を謳っていますが、1から11チャンネルのみに対応している場合もそのように謳って良いものかどうか、調べてみたいものです。
RFCに例えると、12から14チャンネルへの対応が OPTIONAL 指定されているかどうか、ということになりますね。

まとめ

  • やはり無線LANは1から11チャンネルまでの間で運用したい(できれば周波数の重複の無い、1, 5, 9チャンネルで)。
  • 無線LANの状況を調査できるツールは、常日頃から備えておくべし。