読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

職業プログラマの休日出勤

職業プログラマによる日曜自宅プログラミングや思考実験の成果たち。リアル休日出勤が発生すると更新が滞りがちになる。記事の内容は個人の意見であり、所属している(いた)組織の意見ではない。

「マイクロインタラクション」読んだ

マイクロインタラクション ―UI/UXデザインの神が宿る細部

マイクロインタラクション ―UI/UXデザインの神が宿る細部

日本語版は今年の3月20日付けで初版の第一刷が発行されたばかりという、できたてホヤホヤの本です。とあるお方からオススメされたので早速買って読んでみました。

本書の内容

買って下さい(懇願)

本書の大雑把な内容

ソフトウェアに限らず、人間が取り扱うもの全てについて、人間とのやりとり(インタラクション)がどうあるべきか?ということを説いた本です。O'Reillyから出ているあたり、実際の読者のほとんどはPCやスマートフォンなどのソフトウェアに関わる人なのでしょうけれども、家電製品から自動車まで、多種多様な事例が紹介されています。
良い事例と悪い事例、本当に多くのものが紹介されていて参考になります。

著者さんも訳者さんもApple製品がお好きなようですが、同じApple製品でも良いところは褒めて悪いところは徹底的に批判するという姿勢は大好きです。

ちなみに、想定されている対象読者は「よりよい製品を目指している人」だそうです。買ってね(はぁと)


もしかすると、AppleのHIG(Human Interface Guidelines)に似た文書であるという感想を持つ方も居られるかもしれません。確かに人間と対象物とのインタラクションを取り扱った文書という意味では同じ物なのですが、AppleのHIGはAppleの研究の成果を公開したものであるのに対して、この本は、研究の進め方にまで踏み込んだ内容になっています。これらの二つの文書は、どちらが良い/悪いというものではなく、切り口が違うのです。

個人的なマイクロインタラクションの研究

およそ2年ほど前までのこと。企業内で使う情報システム(GUIを伴う)の設計・開発・運用の仕事をしていたのですが、かなり長い間、ユーザさんが操作している様子を直接拝見することはありませんでした。コスト的な理由で。
ある時、それまでユーザさんのところへ訪問していたメンバーの一人がチームを卒業(?)したため、自分もユーザさんのところへ訪問するようになりました。そこで初めて、それまで作っていたものが操作されている様子を見たのですが、もう本当に想定外の操作のオンパレードでした。それまでにもサーバに残してきたログなどから薄々感付いてはいたのですが、ここまで想定外だらけだとは思っていませんでした。
この体験をしてからは、時間(≒金銭的な予算)が許す限り、細部までこだわって設計/開発をするようになりました。

Australiaに居たときも同じく、企業内で使う情報システムの仕事をしていたのですが、こちらはマイクロインタラクションの研究環境という意味ではまさに天国でした。実際のユーザの半分ほどは同じオフィスに居たのです。ほんの数mほど歩くだけで、どんな操作をしているのかを観察することができます。同僚にはUIについて真剣に考えてきたデザイナーも居り、学ぶことも多くありました。学んだことをすぐに実践に移すことができるというのも、良い環境です。

いずれの仕事も、UIデザインなどについて体系的には学ぶこと無くやったものではありますが、それなりの成果を出すことができたのではないかな、と思います。
もちろん、こういった書籍を予め読んでいれば、研究はもう少し捗ったかなーとも思います。

過去の記事

そう言えば以前、こんな記事を書いていました。
なぜ入力しにくいformが蔓延するのか? - 職業プログラマの休日出勤
「どうやって良いモノをつくるか」ではなくて「どう失敗したら悪いモノができるか」を考えた事例ですね。

あと、頂いたコメントに返信するの忘れてることにもいま気付いた……