職業プログラマの休日出勤

職業プログラマによる日曜自宅プログラミングや思考実験の成果たち。リアル休日出勤が発生すると更新が滞りがちになる。記事の内容は個人の意見であり、所属している(いた)組織の意見ではない。

簿記3級 合格

日商簿記3級に合格しました。

これで 2022年の目標 を1つ達成したことになります。
この記事は、勉強方法などを書き記したものです。

Tweetからこの記事の投稿までに日が開いているのは、合格証書の受領を待っていたからです。

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簿記3級の合格証書をスキャンしてマスクしたもの

どういう試験なのか?

公式サイトからの引用です。

簿記3級のレベル

業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき「必須の基本知識」として、多くの企業から評価される資格。
基本的な商業簿記を修得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベル。

https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/class3

なぜ受けたのか?

  • 会社の経理業務を円滑に進めるため。
    • 平常時の業務は元々円滑ではあったものの、ちょっとイレギュラーなことが発生すると途端に弱点が露呈している状況でした。
  • 自分に経理担当者としてのスキルがあることの客観的な証明が欲しくなったから。
    • 万が一、自分の会社が潰れた場合の再就職では役立つはずです。

どうやって勉強したのか?:試験直前期編

いろいろと忙しく、真面目に試験対策を始めたのは受験日の1週間前でした。学習の内容は↓の問題集を解いて、間違えたところを復習するだけ、というものでした。

…とは言っても仕事しながら1週間で全部できる訳もなく、以下の内容だけをやりました。

  • 第一問(仕訳問題)の対策:自分が日頃の会計業務で取り扱うことの無い勘定科目がある取引を中心に、5割程度解きました。
  • 第二問(いろいろな問題)の対策:時間が足らずにほとんどできませんでした。
  • 第三問(清算表問題)の対策:13問用意されているうち、3問だけ解きました。
  • 模擬試験:3回分用意されているうち、1回分だけ解きました。70点で合格のところ69点だったので焦りました💦(試験前夜、夜中1時頃の出来事) 間違えたところの復習は、1時間ほどの範囲内ではしっかりやりました。

本当に無知の状態からだと1週間の勉強で合格できるとは、(一部の天才を除けば)到底思えません。1週間で私が合格できたのは、それまでの実務寄りの学習成果と経験があったからだろうと思います。

どうやって勉強したのか?:前提知識編

会計と、自分の人生との関わりの経歴書みたいな形になってしまいましたが、試験対策ではない文脈で、こんな感じで会計・簿記を学んできました。

  • 2008年頃、通っていた近所のダーツバーのマスターが昼間は中小企業の社長さんだったことから、ダーツだけではなく、結構な頻度で「会社の経営とはこうするもんじゃ」という話を教えてもらっていました。その中には(今にして思えば)簿記の基礎となる知識も含まれていました。(自分はお返しに、その会社の壊れたコンピュータの修理したり、情報セキュリティの講義とかをやっていました)
    • なお、この師匠は2011年に他界🙏
  • 2009年頃、情報システムの受託開発の仕事の一つに、売掛金の管理および債権回収の進捗管理システムがあり、そこで債権回収に関する話は色々と学ぶ機会がありましたが、かなり実務寄りです。
  • 2015年4月、自分で起業することを決意して、会計の勉強を開始。(やはり実務寄りだけど、買った本の中には簿記の試験対策本が1冊だけ含まれていました)
  • 2016年5月、起業(いわゆる「週末起業」)して実際に会計業務を開始。
  • 2018年頃、自分がプログラミングを教える代わりに経理業務のあれこれを教えてもらう、という間柄の勉強仲間(?)の助けを得て勉強しました。(これも、試験対策ではなくて、かなり実務寄り)
  • 2019年、放送大学初級簿記 を履修しました(これは、簿記の試験内容にかなり近いかも)

どういう電卓を使ったのか?

使ったのはカシオのJS-20WKです。これは生産完了品らしく、上記のリンクは後継品であるJS-20WKAです。
3級ならば、大きな桁数の計算はしないし、こんな高級な電卓でなくとも良さそうですが、キーロールオーバー*1機能による安定した動作は捨て難いです。高い買い物でしたが、これのおかげでストレス無く受験できたのは事実です。

CBT vs 紙試験

ネット上の某所では「紙試験はCBTよりも上」という評価があったことから、試しに受けてみようと思って紙試験を受けました。試験会場が高校生だらけだったらどうしよう(オッサンは浮くよなぁ)…という緊張感はありましたが、実際の試験会場には老若男女問わず様々な受験者が居ました。特定の属性に偏るということは無さそうです。
高度区分の情報処理技術者試験の会場のように、「受験者の8割は、30〜40代のPCオタクっぽい見た目の、善良そうなオッサン」という環境に慣れている人間からすると安心感は落ちますが、受験に支障はありません。

今後は(少なくとも東京では)紙試験は廃止していく方向*2とのことなので、紙試験を受けておいて良かったかもしれません。

今後どうするのか?

来年は2級を取ろう…と思っていたところ、ソフトウェアの受託開発のお仕事で2級の範囲の知識を求められ始めたので、勉強は今年中に開始です。頑張ります。