職業プログラマの休日出勤

職業プログラマによる日曜自宅プログラミングや思考実験の成果たち。リアル休日出勤が発生すると更新が滞りがちになる。記事の内容は個人の意見であり、所属している(いた)組織の意見ではない。

祝福されるということ

筆者が所属している組織(いろいろある)のうちのいくつかでは、所属している者の誕生日を祝う風習がある。しかし、自分自身の誕生日を他人から祝福されることには強い抵抗がある。だから誕生日が来るのはとても嫌だ。
この記事は、なぜ祝福されることに抵抗を感じるのか、自分なりに分析した結果である。

御礼をするのが大変

万が一、祝われるようなことがあれば、その後には御礼(→祝ってくれた皆さんの誕生日も祝う)しなければならない。暇な時期だったら別に良いんだけど、いろいろ忙しい時期に重なってくると思うように御礼できないので、非常に申し訳ない気持ちになることもある。
辛い。

他人の誕生日を覚えられない

大学生の頃は、とても多くの友人達の誕生日を覚えていたりとかしてたけど、もう無理。
→前項「御礼をするのが大変」につながる。

そもそも何故

誕生日という記念日、それは本当に祝うべきものなのだろうか。
祝福されたいと言っている人が存在するのを否定する気は無いし大多数であることは事実だろうけど、全員が全員そう思っている訳ではない。
例えば、自分の人生がそれほど幸せなものではないと考えている人達などにとっては、誕生日というのは不幸の始まりの記念日なのである。そんな日に祝福されても困るだけなのである。

その一方で、もしも自分自身が乳幼児とか老人とか病人とか、生き延びているだけで凄さを感じさせるような立場の人間であったならば、祝福されることに大きな違和感を覚えることは無いのかもしれない。

誕生日は重要な個人情報

LAWSON WiFi という、コンビニのローソンが提供している公衆無線LANのサービスがある(今もある?)が、この仕組みが凄いことになっていた時期があった。
WikiPediaの記事によれば、このような状態であった。

スマートフォンでログインする際に、ローソンが提供するアプリを使用する必要があるが、そのアプリにログインする場合、Ponta会員IDの他にパスワードとして登録した電話番号と誕生月日を使うようになっており、当該ユーザーのPonta会員IDと電話番号、誕生月日さえ把握していれば他人でも容易にログイン可能となっており、特にローソンで商品を購入した際に、Pontaのポイント付加を行った場合、レシートにはPonta会員IDが表示されてしまうという問題がある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/LAWSON_Wi-Fi

更に、利用規約には電話番号や誕生日を他人に教えてはならないという条項が含まれていたそうだ。
これは流石に酷いので後に改められたようであるが、世の中には生年月日を本人確認のために使用している事例というのが、大なり小なり、そこらじゅうに転がっているのだ。(当時の)LAWSON WiFiだけが悪い訳じゃない。選挙の投票のときだって生年月日を口頭で訊かれる。
自分の誕生日を知る人間というのを最低限に留めておくことは、自分の身を守るためにも重要になってくるのだ。

祝福されても精神的に傷つかないためのライフハック

祝福されることを嫌がる理由を並べてきたが、それでも、どうしても、祝福されるのを避けることができない場合というのが存在する。そのときに受ける精神的ダメージを軽減する策というものを実践しているので、ここで紹介しておきたい。
それは、単純に、自分の誕生日に何か成果を出すことである。ソフトウェアを新しくリリースできたらベストだが、バージョンアップでも、何か重要なcommitをするとかでも良いだろう。別にソフトウェア関連じゃない成果でも構わない。周囲の人が祝福してくれるということを変えることは難しいので、その祝福の理由が自分の誕生日なのではなくて、その成果に対する祝福であるというふうに自分で思い込むのだ。この方法ならば、全ての祝福を気持ち良く受けることができる。

能力や努力の成果を祝福されるのなら、それ以上に嬉しいことは無い。

ところで

そう言えば、去年(2013年)で 0x20 歳になったんだった。そう、我々の世界では #ハタチ ということになる。もうすぐ成人式なのでワクワクしている。
誕生日という日に祝福されるのは嫌であるが、この年齢のキリの良さに対して祝福されるのは嬉しいと思う。