先日、9月上旬の某日付けで、務めていた会社を退職することとなりました。
ここ最近、退職エントリに関する話がいろいろと出ていますが、この記事はいわゆる「砂をかける」系の話ではありません。前回は明らかに砂をかけてますけれども。
前回の退職エントリ → 退職 - 職業プログラマの休日出勤
どんな仕事をしていたのか?
在オーストラリアの日系企業で、社内の情報システムの企画/設計/開発/運用を主にやっていました(もちろん他にも仕事はいくつかありましたが)。
言い換えれば「情報システム内製」ということになります。この内製という業態は、冒頭に掲げた前回の退職エントリで提示していた不満の一つに対する、筆者の現時点での回答の一つです。そう、「エンドユーザよし/SIerよし/派遣元企業よし/世間よし」を同時に満たすという難易度の超高いパズルを解くようなことをしなくても良いのです。「エンドユーザよし/世間よし」だけに集中することができる訳です。
オーストラリアで就活するにあたっては、この会社よりも高い金額の報酬を提示してくれる会社もいくつかありましたが、それらはほとんど受託開発の会社だったので、最終的には内製をしている、今回の会社に就業することにしました。
技術的には、一般的なLAMP(Linux / Apache / MySQL / PHP)を使ったWebアプリに関連するものがほとんどでした。
なぜ退職したのか?
完全に一身上の都合です。
「不満は無かった」と言えば嘘になります。実際、お金はもっと欲しかった(笑)
もしも家族が居て、家族を養わなければならない状況であれば、ここでの給料では生活が成り立たないので、最初から就業することはなかったでしょう。しかし、オーストラリアでの生活を「単身で」送るには十分な額の給料を貰っていたのも事実。お金の件は、不満な点でもあり満足している点でもあるという、少し複雑な点です。
もしも、この企業の規模がもっと大きかった(≒もっと多額の給料を払える状態だった)としたら、情報システムの内製はせずに、外注していたかもしれません。そう考えると、自分は運が良かったとも思えます。
成果を誇らしげに語るコーナー
業務システムの刷新
会社で最も利用頻度の高かった業務システムをイチから作り直しました。
完璧な出来映え…とまでは言えませんが、やっと「使える」ものになったと自負しています。
詳しくは過去の記事へ → 業務システム刷新 - 職業プログラマの休日出勤
ネットワーク技術者として
だいぶ昔の話とは言え、一応、肩書き的には「テクニカルエンジニア(ネットワーク)」ですので、少しばかりネットワークエンジニアとしても活動してました。顧客企業のLAN環境のトラブルシューティングとか。
その一つの例:無線LANのトラブル対処 → 12チャンネル - 職業プログラマの休日出勤
Joelテスト
Joelテストとは、ソフトウェア開発チームを数値で評価するための指標の一つです。Yes/Noで答えられる12個の質問で構成されていて、もちろん12個全てYesだと最高の開発チームということになります。
2012年12月に評価したときのもの → 年の瀬に Joel Test で 自己評価 - 職業プログラマの休日出勤
この時点から、
- 問6:Do you have an up-to-date schedule?
- 問11:Do new candidates write code during their interview?
この2つの質問にYesと答えられるようになったので、6点ということになります。当初の2点からはだいぶ改善したとは思いますが、まだ「最高の開発チーム」への道のりは長いですね。
問7の「Do you have a spec?」はもう少しでYesになるところでしたが、あと一歩及ばず。
これ以上Joelテストの点数を上げるには、もっと資金が必要ですね。
やろうとしたけど、できなかったこと
自画自賛をした後は、少し反省をしたいと思います。
残業ゼロ
情報システム利用者(スタッフ)の定時は朝10時から夜6時くらいまでなのですが…。
この会社のオフィスに着任した当初、夜8時に帰ったらそれは早い時間であるというイメージが定着していました。夜9時を越える残業が当たり前だった訳です。
この様子を見て我慢できなくて、スタッフの残業を限りなくゼロに近づける宣言をしました。
2013年6月時点では、スタッフが夜9時まで残ることはかなり減り、きちんと記録は取ってないですが、2週間で1〜2回程度まで減っていたと思います。7月以降は業務量の増加によって再び残業時間が増えてしまいました。
情報システムとしては確かに成果を出すことができたのですが、当初の目標である、スタッフの残業時間ゼロを達成することはできませんでした。無念!
なんで残業ゼロにこだわっているかと言うと、定常的な残業は、トラブル対処や新事業のために使う「余力」を食い潰していくから、です。残業漬けの世界で産まれるアイデアは大抵、小手先の対処であって、革新的なアイデアが産まれることは稀なのです。
数学(特に統計関連)の教育
この辺の知識を身につけるべき人達が数学全般に疎い状況だったので、教育をしなければ、とずっと思っていました。筆者自身は統計の専門家でも何でもありませんし、知識レベルは高校生に毛が生えた程度ではありますが、統計が会社の中で重要な位置を占めることは知っているつもりです。
時間が無くて、これはほぼ完全に手付かずでした。ま、頑張って自習してくださいねー。
次の仕事
さてさて、どうなることやら…?