今日はTOEICの試験を受験してきた。前回受験しようとしたのは2011年3月13日だったのだが、この回は東日本大震災の影響により中止。それ以降は業務上の都合?により受験できなかった。実際に受験できたのは恐らく3年振りくらいではなかろうか。
今後1年以上は受験できる見込みが無いことから、自分自身向けの備忘録も兼ねてTOEIC試験に向けた勉強法を記録しておきたい。
プログラマにとっての英語
英語ができない者は立ち去れ!と叫びたくなる程、プログラマには英語能力が必要である。英語能力とは言っても、大部分のプログラマにとってはreadingの能力がそれなりに身に付いていれば十分なのである。具体的には、W3Cの文書やRFC、利用している製品のベンダーの文書などを読むことができれば十分なのだ。これはそれほど高いハードルではない(はず)。
一方、そうやって英語能力を身に付けたプログラマが異なる領域で英語を活用させようとすると途端に悩まされることになる。その悩みの要素としては以下のものが考えられる。
- reading以外の能力の欠如:writing, listening, speaking の能力が著しく乏しい。
- 感情表現の欠如:技術文書ばかり読んでいるため、感情表現に触れることがほとんど無い。
- 俗語・下劣な表現の欠如:海外での日常生活には必須である。こういった表現を用いることが目的ではなく、無益/有害な人物を見分ける手段の一つとして、また、タブーを口にしないための技術として必要である。当然ながら技術文書を読んでいても身に付かない。
- 擬音語・擬態語の語彙の欠如:「ハードディスクがガリガリと異音を立てている!やばい!」状況なんかの話をする際に必要な能力であるが、これも技術文書を読むだけでは身に付かない。
この記事では、(2)(3)(4)の表現力や語彙を補うための手段の一つとして、「ジョジョの奇妙な冒険」を取り上げたい。それ以外の要素や手段についてはまた別の機会とする。
JoJo's Bizarre Adventure U.S. Edition を選択した理由
漫画「ジョジョの奇妙な冒険」について今更ここで解説する必要は無かろう。
他の漫画がそうであるように、この漫画も外国語に翻訳されて出版されている。筆者のところでは米国向けに出版されたものを入手する機会があったことから読むことにした。
ただ、第1部から最新の内容まで全て英訳されている訳では無くて、最も人気の高い第3部がまず出版されたようだ。
他にも数多く漫画がある中で、筆者がこの JoJo's Bizarre Adventure を選択した理由は、ただ単に大好きであるからという訳ではなく、以下の要素を兼ね備えているからである。
- 格好良いセリフが多い ⇒ 感情表現に限らず、多種多様な表現が期待できる
- ゴゴゴゴゴゴゴ… 等 ⇒ 豊富な擬音語・擬態語が期待できる
- 下劣な表現がちらほら ⇒ いわずもがな。
読む際に気を付けるべきこと
- ポルナレフのセリフにはフランス語が注釈無しで登場するので、フランス語についてのある程度の素養or辞書が必要である。こういう状況を見ていると、英語圏の人が素養として仏語や欧州系の諸言語を習得していることは容易に想像できる。
- このU.S.Editionでは日本語版の第3部の翻訳となっているため、第1巻は日本語の12巻から13巻に相当する。全16巻であり、16巻は日本語の27巻に相当する。
- 英語は全て大文字なので、慣れるまでは読みにくい。
訳語例
いくつかの訳語例を挙げよう。原語(日本語)の表現は筆者が0x0B年くらい前に読んだときの記憶であり、多少間違えているかもしれないので、そこはご容赦頂きたい。
原語 | 英語 | 備考 | 登場箇所(巻数は英語版) |
---|---|---|---|
承太郎 | Jotaro | 主人公の名。普通のローマ字表記。 | - |
アヴドゥル | Mohammed Avdol | エジプト人の名前の英語表記ってこんな感じなのか? | - |
ポルナレフ | Jean Pierre Polnareff | フランス語 | - |
ジョースター | Joestar | 恐らく普通に書くと Joester になるのだろうが、左肩の星形のアザの話題と噛み合ないため、-ar と訳したのだと思われる。 | - |
ジョースターさん | Monsieur Joestar | ポルナレフがジョセフを呼ぶ時の言い方。Monsieurはフランス語「ムッシュ」。ちなみにアヴドゥルや花京院、SPW財団職員がジョセフを呼ぶ時は Mr.Joestar となる。 | - |
じじい | Old Man | 承太郎がジョセフを呼ぶ時の言い方。極めて親しい間柄に限られる呼び方なのだろう。 | - |
やれやれだぜ | Give me a ☆☆☆ break | 承太郎のセリフ。☆等の文字は伏せ字であると思われる。恐らくは f☆ckin' といったところだろう。 | - |
ゴゴゴゴゴ… | G-G-G-G-G- | 擬音語? | - |
ドドドドド… | D-D-D-D-D- | 擬音語? | - |
オラオラ… | ORA-ORA- | Star Plutinumの攻撃。適切な訳語は見当たらなかったということか。 | - |
魂を賭けよう | I'll bet my soul | これから賭けるのでwillということなのだろう。 | 11巻/13巻 |
このままでいい | These cards will do | 承太郎のポーカーでの台詞。最後は will do well 等と言ってしまいそうだが、これでも通じるようだ。 | 11巻 |
ロードローラー | steam roller | 16巻 | |
てめーは俺を怒らせた | You pissed me off | 直接的な意味は「俺に小便かけた」といったところだろうか。「バカにする」の方が近い気もするが、「怒らせる」の下劣な表現の一つとして覚えておきたい。 | 17巻 |
当然ながら他にも挙げたい訳語は沢山あるのだが、書き過ぎると読む楽しみが減っていくものであるから、控えておこう。
入手方法
Amazon で買うのが最も手っ取り早いだろう。
実際の店舗で購入するとなると…
大阪市内だと、大規模書店は数多くあり、洋書を取り扱っている店舗もそれなりに存在するのだが、日本の漫画の英語版を取り扱っているのは ジュンク堂書店 大阪本店 くらいのものかと思われる。筆者が確認した時は、3階の洋書コーナーに陳列してあった。