測定できないものは制御できない
そういった言葉は我々の世界の仕事の多くの場面(例外あり)では常識であり、これを意識できない経営者や管理職が万一すごい成果を出していたとしてもそれは偶然のものであって再現は何ら期待できません。
しかしながら、日常生活の成績について労働安全衛生法に基づく健康診断という測定の機会を得ながらも、生活習慣病の予防すらままならない人間は私を含めて多数存在しています。そう、我々は「自分の身体の経営者」として失格なのであります。
人は何故ここまで失敗を繰り返すのか?
そう疑問に思っていた今春のある日、学生時代からの音楽仲間の一人であり、工場の生産管理の偉い人になっていた友人から「測定が荒すぎるのではないか?」という助言を賜りました。確かに、年1〜2回の健康診断の結果の優劣に一喜一憂していても、生活スタイルを変えるのは難しいです。もっと測定する必要があります。
細かな測定の記録を残さないのは、その行為に時間がかかるからです。何でもかんでも記録を取るのは愚かな行為ですが、それを嫌って何も記録しないのもまた愚かです。適切な頻度と粒度で、適切な項目を測定して記録していけば、生活習慣病に繋がる要因を検出して距離を置くこともきっと現実的なものになっていくことでしょう。
日常生活への負荷が許容範囲内であり、かつ、生活習慣病の予防するに至るような、適切な頻度、適切な粒度、そして適切な測定項目…。みなさんは想像できますか? もちろん、想像はできると思いますし、私も想像できます。でも、その想像に自信がある人はどれほど居るでしょうか? 医療系や保健系、スポーツ科学系、栄養系の皆さんは大丈夫でしょうけれども、そうでない我々にとっては、その自信はきっと砂上の楼閣です。想像とは仮説、立てた仮説は実践して検証していきましょう。
この記事では、次のことについて述べています。
- 測定をする意義(上記の内容)
- 記録内容の紹介
- 雑な集計
- 将来の展望
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