2013年10月から勤めていた会社を2017年7月で退職しました。無職なのは一瞬だけで、8月からは仕事をします。えらい!(褒めて!!)
続きを読む葛藤:自分にしかできないこと
何か新しいものを作るとき、自分にしかできないことを実行して上手く進んで行くという状況は最高に楽しく、有意義に感じる。自分にしかできないことが存在するとき、需要と供給のバランスが崩れ、売り手市場を闊歩する状態になる。
「自分にしかできないこと」の存在は正義である。
既存のものを守り育てて行くとき、自分にしかできないことが存在すると、自分が死んだらコイツも死ぬということが容易に想像できるようになり、その状況は大きなストレスになる。対象物が重要なものであればあるほど、ストレスは積み重なる。
「自分にしかできないこと」の存在は悪である。
自分自身が情報処理界隈に身を置いているからソフトウェアの開発や情報システムの保守運用を思い浮かべながら書いたが、きっと他の業界でも同じようなことは観測できるだろう。
続きを読む「ユニコード戦記」を読んだ
仕事もプライベートもUnicode無しには考えられないという時代になって久しいですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は元気ですが、文字のことが頭から離れる日はありません。
さて、3月に東京に遊びに行ったとき、渋谷のとある書店に立ち寄ったのですが、その時に偶然「ユニコード戦記」を見かけたので、衝動買いしました。
- 作者: 小林龍生
- 出版社/メーカー: 東京電機大学出版局
- 発売日: 2011/06/10
- メディア: 単行本
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内容は、Unicodeの規格の制定に関わる物語です。
規格を感覚的にでもある程度知っていると「あー、この部分、そういう歴史的経緯だったのか!!!!」という発見の連続で、本当にためになります。異体字とか、特にそうですね。国際会議でどのように信頼を勝ち取っていき、意見を通していくのかということについても、ためになります。
もちろん、規格をあまり知らなくても、単純に物語として楽しめると思います。
ミスると一つもしくは複数の言語文化を殺してしまうことにつながる、というプレッシャーは凄いものがあったことでしょう。
最近では、MySQLの「寿司ビール問題」「🍣=🍺問題」を通して、collation(照合順序)の実装はどうあるべきなのか?という議論が様々な場所で繰り広げられています。その議論に参加している皆さんが抱える苦悩は、まさにUnicodeの規格制定に携わってきた皆さんが体験してこられたことと根本的には同じことでしょう。(もちろん、実装面はいろいろと異なるため、その苦労はもう一度誰かが体験することになるのでしょうけれども。)
この本、現在ではあまり数は出回っていないようではありますが、皆さんもぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
3月に買った本を今になって「読んだ」と申している点については、どうかご容赦を。