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職業プログラマの休日出勤

職業プログラマによる日曜自宅プログラミングや思考実験の成果たち。リアル休日出勤が発生すると更新が滞りがちになる。記事の内容は個人の意見であり、所属している(いた)組織の意見ではない。

一年間のバンド生活を振り返る

Australia 音楽

最近、技術的な記事を書いてないなーと思い悩みつつも、敢てこんな話題で記事を書いておこうと思います。

約1年前の2012年7月下旬から、Sydneyで活動する金管バンド Bondi Brass に参加させてもらってます。ここらで1年間の活動を振り返っておきたいと思います。
なお、ここで挙げている話は Bondi Brass における話であって、豪州の金管バンドは皆こうである、という話ではありません。

バンドの歴史

1959年、Sydney Symphony Orchestra の首席Tuba奏者であった Cliff Goodchild 氏が設立したバンドです。今年で54周年を迎える、(日本基準で考えると)非常に長い歴史を持つバンドです。Cliff氏は2008年にこの世を去り、現在ではCliff氏の息子で、やはり Sydney Symphony Orchestra において客演(?と訳すのかどうかわからない)首席Trumpet奏者の Paul Goodchild 氏が音楽監督を務めています。
バンドの活動にあたっては、Waverley市(ウェイバリー市:Sydney市街地のすぐ東側の市)の全面的な支援を受けています。しかし、普段の練習はWaverley市ではなくてRandwick市(ランドウィック市:Sydney市街地の南東)でやっています(笑)。
設立当初は Waverley Bondi Beach Band という名称でした。練習場所も永年にわたって Bondi Beach のすぐ近くにある Bondi Beach Pavilion でしたが、いろんな事情があって今の名称になり、練習場所も今のRandwick市のところに移したようです。

主な活動内容

Waverley市やRandwick市をはじめとした、Sydney周辺の多くの場所で、政府系のイベントや地域の行事に花を添えることがメインの活動です。日本で言う「定期演奏会」を実施してはいますが、ときどき「飛んでる」ようです(今年は実施します)。
「生活を犠牲にしてまで本気でやるバンド」ではなく、「地域に根ざしたバンド」です。

豪州では金管バンドのコンテストやフェスティバルがいくつかあります。今年3月下旬から4月頭にかけてWestern Australia州の州都 Perth で開催されていた 2013 YAMAHA NATIONAL BAND CHAMPIONSHIPS や、FABB(2012年は中止)などです。
こういったイベントに参加することが無いことからも、バンドの指向を垣間見ることができます。

選曲と練習

年に一度、「今年やる曲はこれだ!」と言って、30曲から40曲程度のレパートリーが発表され、1年間ずっとその曲を練習します。何かのイベントにお呼ばれしたときは、そのレパートリーの中から適したものを選択して演奏します。レパートリーの中に適したものが無いなどの場合は、それ以外の曲を臨時で増やすこともあります。
永年の運営経験の結果、このスタイルが最も効率が良いのでしょう。きっと。
なお、レパートリーの中にコンテストピース(≒難解な曲)はほとんど入ってきません。

練習は基本的に週1回、夕方の19時半から21時半の2時間、休憩無しでぶっ通しで行われます。
重要な演奏会の前には練習が週2回になることもありますが、こういったスケジュールは遅くとも3ヶ月前までには確定していて、「曲が仕上がってないから追加練習だ」ということにはなりません。
週1回・2時間という予め定められたリソースの中でどれだけ高い成果を出すことができるのか。アジャイル開発に通ずるものを感じます。

また、日本のバンド(これは金管バンドに限らない!)では音出し(ウォーミングアップ)の時間が設けられるのが一般的ですが、こちらではそんなものはありません。強いて言うなら5分間くらいあったかな?程度のものです。
人によっては調子崩すでしょうね。僕はこういうスタイルの方が好きですが。

バンドの運営体制

このバンドは、運営幹部(Committee)を年に1回開かれる会議で選出し、その幹部が中心となってバンドを動かして行きます。幹部として用意されているポジションは、

  • 代表(President)
  • 副代表(Vice President)
  • 長官(Secretary)※もっとまともな日本語訳を探したい…
  • 副長官(Assistant Secretary)※同上…
  • 財務長官(Treasurer)
  • 楽譜管理係(Librarian)
  • 物品管理係(Property Officer)
  • 委員(Committee Members)
  • 音楽監督(Music Director)

といった感じです。代表と副代表は特に実務は何もせず(!)、威厳のある方々です。難しい事案が発生したときだけ登場(もちろん普段は奏者です)して、問題をあっさりと解決してしまいます。もちろん、これって凄い能力だと思います。
数多く発生する実務のほとんどは、長官と副長官が綺麗に片付けてしまいます。代表の威厳という後ろ盾が有って、長官は(良い意味で)好き勝手にできる、という感じです。この様子を見る度に、凄く洗練された体制だなーと感心するばかりです。

最後に

こういった環境で1年間ほど活動してきましたが、この1年間の集大成となる演奏会が明日7月14日(日)、Coogee Diggers で開催されます。お近くの方はぜひお越し下さい。
…と言ってもこれを読んでる方のほとんどは日本に居られますんで、難しいですね。

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