筆者は10年とちょっとに及ぶ職業人生のうち、実は8割方は大なり小なりCRMに絡んだ仕事をしている。
しかし、CRMの世界のことは経験則でしか語ることができないという残念な状態が続いていた。そんな折、梅田の紀伊国屋さんのレジ前で平積みになっていたこの本のタイトルが目に止まり、読んでみようと思って買った。
こんな本
- 作者: 坂本雅志
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2014/10/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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世の中に統計処理と言われるものは色々あるが、どんな場面でどんな処理をするのが良いのか、実例を紹介してくれるのは非常にありがたい。情報システム屋が読む分には、明日からすぐに実装できる(真似できる)テクニックが色々ある。マーケティング畑の人がこの本を読んだときにどういう感想を持つのかはよくわからん。
CRMといえば、一にも二にも情報収集。情報収集といえば漏洩リスク。この本の中でもベネ◯セさんの内部犯行による漏洩事件や、J◯東日本さんの◯uica利用データ販売事件などにも少し言及してあって、なかなか好感が持てる。共通ポイントサービス(P◯ntaさんやC◯Cさん)の存在にも言及されているが、こちらは危険性について言及されておらず、まあそこは腰が引けちゃうよなー、当然だよなー、というのが正直な感想。
紹介してある手法をそのまま採用すると酷い目に遭いそうなものもちらほら見受けられるが、そういうリスクを自分で判断下していける皆さんであれば、この本の内容はきっと役に立つだろう、と思った。